2009年2月4日水曜日

アメリカ発社会主義のベースとしてのRATMについて

Rage Against The Machineについて、整理しておく。そういう時期かなということで。

今週のNewsweekの目次。
http://nwj-web.jp/contents/index.html

日本ではほとんど伝えらないが、アメリカの(心情的)左派の勢力は実は、相当強大だ。

というか、その勢力は90年代以降もずっと、じわじわと広がってきた。

どう説明するとリアリティーを感じてもらえるか考えると、
どうしてもRage Against The Machineの話をしたくなる。

90年代を席巻したバンド、Rage Against The Machineのサイト。
http://www.ratm.com/

主張は全く「左」だが、ビルボードのダントツの1位などを獲得してきたバンド。
まだ、全アメリカ的な人気を獲得する前から、コンサートに行っていたが、
つくられた1位とは明らかに違う観衆の増え方、盛り上がり方だった。

コンサート会場に行くと、高校生たちが、左翼思想の歌詞を一緒になって歌っている。
で、飲みかけのミネラルウォーターのボトルが彼らから手渡しで回ってきたりする。
「のどが渇いていたら、飲めよ」ということで。
明らかに、勉強もできるというタイプの高校生達。

RATMのサイトにもビデオはあるが、90年代のピーク時のビデオが一番参考になるだろう。








http://www.youtube.com/watch?v=Jz8wU9DdbqU
(埋め込み不許可のビデオ。これは2000年?)

(YouTubeには、他にもいろいろ上がっている。
ファーストのアルバムジャケットを見れば、バンドの性格は一目瞭然かも知れない)

こういうのが、90年代中ごろに、MTVでガンガンオンエアされていた。

この時代の蓄積が、きっとオバマ当選にもつながっている(画期的なことと感じていない人も多いと思うが・・・)
チェゲバラブームもこういう動きを経て盛り上がってきた。

ハーバード首席卒業のRATMギタリストの政治的サイト。
http://www.axisofjustice.org/
まあ、こちらは大したことないかも知れない。


私はここで、このバンドの宣伝をしたわけではない。

今、世界的に、少し公正な社会になるチャンスが巡ってきている。
流れを引き寄せることに、音楽は大きく貢献してきたと思うし、
これからの流れにも大きな影響力を与えると思う。
例えば、RATMにある種の胡散臭さを感じているような層に対しても。

彼らがPVなどで発信し続けてきたものは、音楽が無ければ、広く伝わることのなかったメッセージだ。
もちろん、それだけの音楽をつくり出すのは、大変なことだが・・・

ある意味、次にどんなバンドが出てくるのかに、かかっているのかも知れない。

どうですか、やってくれませんか?

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「社会主義」ではないけれど、最近、これを読んでいます。

http://mamechoja.blog22.fc2.com

しかし、このPV
「メガデス」なんかよりも、もっと徹底してますよね。

考えてみたら90年代以降、イギリスなんかはこういうバンドって出てきてないんじゃないでしょうかねえ?
社会が安定しちゃって。
チャートアクションって意味でも。

匿名 さんのコメント...

寝れなくなりました・・・。
くにお君とかは、僕より詳しいんですよねえ、この辺。ニルヴァーナ以降のアメリカ。
「ママ食堂」あったらなあ。

http://www.youtube.com/watch?v=5LvwzanCLCo

とか、どれが公式PVなんですか?
チョ、チョムスキー?

みんながそれぞれビデオ作ってるのは面白い。メガデスのPVの一部も使われてる。

それと、最後の「埋め込み不可」
こちらから見ないで、relatedでぶちあたったんですけど、マイケル・ムーア、やるなあ。
大暴落する日、下げ始める時間に演奏スタートしたいですね、東京で。5000円を割る時とか。

ロケーション的には、日銀前もいいなあ。
人事院前とかは始める前から警官が集まってきそうですね。

RATM、活動続けていたら「派遣村」で演奏してましたかね?

やろうと思ったバンド、日本にあるんですかね?今。

outsidervoice さんのコメント...

ブログ内に埋め込んだものは全部、MTVで見た記憶があるので公式ビデオだと思います(まあ記憶力はあんまり自信なし・・・)。

「派遣村」ではたぶん、いろんなミュージシャンが演奏していたはずですが、RATM呼んだらきっと来ましたねえ。さすがですねえ、誰もそんなこと考えてなかったでしょうねえ。今、活動再開しているようですし。

どこかキーポイントのところで、手紙でも出してみますかねえ。日銀前にトラック出すから、来てよ。みたいな感じ? みのもんたのクイズ番組インサートします? 日本の貧困層の人口は? ファイナルアンサー? たばこ大好きさんは、たぶん、回答者は竹中平蔵にしたいのだと思いますが・・・

そういえば昔、エルビス・コステロが渋谷でトラック出して演奏して逮捕されてましたっけ?あれ、なんでそういうことしたんでしたっけ? 昔は、そんな人がちょくちょくいましたっけ? おぼろげながら、そんなシーンがいくつか・・・

RATM、完全には認めたくない気持ちが多少はありながら、あの音で目の前に登場されたら、やっぱり、モッシングしてしまうんですね。靴無くすまで。最初のアルバムはたぶん自主制作だと思うんですが、自主制作の可能性を最大限に使ったということも言えると思います(まあ実際にはいろんな人が絡んでいるとは思いますが)。で、クラブでDJが流すと、「おい、誰だこれは?」という感じで大騒ぎ(たぶん、そのときはPVつくってなかったし)。ライブハウスでかかると、ライブより盛り上がったりして(最初はKilling in The Nameでしたかね。というか、自分が初めて聞いたのは。隣の家で大音響でかかっていて、気になっていたら、クラブでもかかって・・・。流れ始めると、ときどきゆっくりな動きをはさみながら、だんだん、むちゃくちゃな状態になるわけです。今聞くと少しもったりした感じの曲ですが・・・)。

日本だと、ナンバーガールに超政治的な歌詞をくっつけるみたいなことで、どうでしょう(解散してるけど)?

outsidervoice さんのコメント...

見ると非公式というか、いろんな人がつくったビデオが多いですねえ。編集が凝っていないのは、全部、そうですねえ。ジャケットの写真だけで上がっている曲も多いですが。

シアトルの暴動のときも、多くの人の頭の中を流れていたBGMは、RATMでしょうから・・・。

匿名 さんのコメント...

RATMを通して見た現在のアメリカって、誰かやってますか?
「ミュージックマガジン」に誰も書いていなければ、やってないでしょう?
「渋谷陽一」に原稿、もしくは企画を持っていったほうがいいですよ。
これは、「社会学レポート」ですよ。

>ナンバーガール

僕も、音はそう感じました。ナンバーガールは意識して、あの読経のような歌詞をつけざるを得なかったのではないか、と。

>みのもんたのクイズ番組インサートします?
今週、DVDで仏映画、「僕の一番の友達」っていうのを見たのですが(タイトル、ウロ覚え)
それにも、「ミリオネア」出てくるんですよね。しかも「話のキー」になってる。
なんかの符号なんでしょうか?

>回答者は竹中平蔵

2.6%と答えると思います。彼のトリック。

>エルビス・コステロが渋谷でトラック出して演奏して逮捕されてましたっけ?あれ、なんでそういうことしたんでしたっけ?

あれはなんでだろうなあ?
今考えると、コステロにも「怒れる」なんてコピーがついてたのを見たこともあるし、ヤラセだったのかなあ?
スペシャルズは、マジで「不良」だった。
会場入りも、全員バラバラ。どこからともなく現れる、みたいな。

RATMに刺激されて、これを見ちゃいましたよ。

http://www.publicenemy.com/

2ndと3rd、正確には2nd聞いた時、「もうラップはいいや。PEがやり尽くした」と思ったので。

>「派遣村」ではたぶん、いろんなミュージシャンが演奏していたはずですが、

のけぞるようなパワーがないとだめですよね。「生きるか死ぬか」という人たちの前ですから。「外道」みたいな。「何を歌おうが関係ねえ」くらいな。極論ですけど。

レディング96?
すごいなあ、あの揺れ方。
「南米化」してる。南米のロックコンサート。ラモーンズでも、アイアン・メイデンでも。

悔しいけど踊ってしまう、踊らされたっていうのは、「P-MODEL」でした。自分でも意外。「パースペクティブ」以降の。

僕は、4枚目を聞いてから「買う」のを辞めたんですけど、「U2」の事が心配です。

RATM、あの、「おばあちゃん」がMCでバンド紹介するV、最高ですね。

http://www.youtube.com/watch?v=aIsZwGbi9g8

こういうのを聞いて、9.11があって、イラクがああなり、経済がこうなってるのを体験してるんですもんね。
「リアリティの差」なんでしょうか?
音楽と映像が、一番「トンデモ」なんかじゃないんですね。

なんというか、「経緯」というか「流れ」

逆に、混迷の度合いを深めるのかもしれないな、と。

匿名 さんのコメント...

竹中平蔵役は、ウッチャンで。

outsidervoice さんのコメント...

ウッチャンは、いいですね。やってくれそうですね。

「渋谷陽一」の範疇なのかどうかわかりませんが、その「派遣村」に音楽家として出入りしていた人たちがたくさん読んでいるであろうMLに投稿しときました。で、一切、反応無し。黙殺。予想どおりですけど。

少し書きましたけど、RATMを聞いていた高校生達(たぶん、シアトル暴動のとき大学生という感じでしょうか)の多くは、明らかにエリートコースの子達だったんですね(まあ、RATMのギタリスト自体がハーバードを首席で卒業ですから、そういう引力もあるんだと思います)。アメリカの場合、(悲しいことですが)一目でわかるんです。中高生のときから、階層が。で、上の彼らは、どんな思想を持っていようと、ちゃんと上に上がっていくんです。学歴さえ積んでおけば・・・。超学歴社会なんで、アメリカは。まあ、上がっていく過程で、いろいろ変わっていくとは思うんですが・・・。

outsidervoice さんのコメント...

あ、お言葉を受けて、ロッキングオン・ジャパンの掲示板に告知を送信してみました。掲載されるのかどうかもわかりませんが。

そこへは昔、「青い人生相談#07」を告知して、たくさんの人が読んでくれたことがあります。